ルパン三世PART6他ルパン三世シリーズの感想

大人も楽しめるルパン三世をコンセプトに50周年を記念して、2017年から大好きなアニメルパンの感想を書いています。

 あの話題を呼んだ流白波燦星 ルパン歌舞伎が南座で再演決定! 現在公演中です!
 チケット入手から舞台鑑賞までの色々を記録として残しておきます。

  舞台は9月26日が千秋楽。まだ行ったことがない方、これから行かれる方、興味を持たれた方の参考になれば嬉しいです。フォロワーさんから教えていただいた情報も含め、何かのお役に立てればと思います。

🎫 チケット入手について

松竹公式、チケットぴあ、ローチケなどで現在も販売されていますが、良席はなかなか見つからないかもしれません。そこで注目なのが「松竹公式リセール」サイト。急な予定変更などで来られなくなった方がチケットを出品されており、人気の席が手に入ることも。千秋楽のチケットも出ているようなので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

実際に南座で鑑賞して感じたのですが、2階席の前方は、せり出しているため、1階席の後方よりも舞台に近く感じ見やすいかもしれません(私は1階席の後ろから4列目だったので、そう思ったのかもしれませんが。)ただ後部席でも舞台が近く感じられてとても驚きました!

🚶‍♀️ 南座へのアクセス

おすすめは以下の4パターン:

  1. 地下鉄+JR(おすすめ!)

  2. JR+JR(おすすめ!)

  3. 市バス

  4. タクシー

市バスは混雑するため、②のJR乗り継ぎが快適でした。乗り換えもスムーズで、歩く距離も少なく、すぐに南座に到着出来ました!

🕰 開場時間について

私が訪れたのは日曜午前の部でしたが、開場の10時半よりも15〜20分ほど早く入場が始まりました。南座前には多くの人が集まり、かなり混雑していますから。写真を撮りたい方は、混雑前の時間帯がおすすめ。

🗺 南座のフロアと休憩事情

南座の1階〜3階のマップがルパン歌舞伎関連サイトでアップされているので、事前に確認しておくと迷わず動けます。 お土産は2階。お弁当は1階。お弁当は劇場に入る前に事前購入しておくか、予約しておくと時間の節約になります。私は並んで1階「なだ万」のお弁当を購入しましたが(美味しかった!)、予約しなかったことを後悔しました。席の足元には小さなボストンバッグ程なら置けるスペースがあります。

パフェは昼休憩中に売り切れていました。グッズ売り場もかなりの行列でした。なお、限定のルパン歌舞伎八ツ橋は、南座前の八ツ橋本店でも購入可能です。

探すのに苦労したのが歌舞伎のチラシ。1階右奥のパンフレット売り場に並んでいましたが、ロビーなどにある他のチラシとは別の場所に置かれていたので、見逃しがちです。私も気づくのが遅くて(自分だけかも)探しました(笑)ので、ここに書いておきます。

休憩は最初30分ですが、トイレはかなり混雑します。10分前に並んでもギリギリ間に合うかどうか…という感じでした。皆さん慌てていました。

🎭 観劇マナーについて

私の隣には20代と思われる会社員風の男性2人組が座っていました。昼食にパンを食べてましたね。
舞台をとても楽しんでいて、笑ったり感心したり、花道からの登場に驚いたりで大見得を切るシーンには拍手喝采。ラフな服装でしたが、マナーも良く、好感が持てました。

一方で、妙齢の女性が観劇中にスマホの通知音を鳴らし、画面を開き周囲が一瞬明るくなりました…。鑑賞前には必ずスマホの電源を切って下さいね!!!!!

🏮 千社札とスタンプラリー

ルパン歌舞伎公演中は「ルパン歌舞伎スタンプラリー」が開催されており、南座でも千社札がもらえます。私はうっかり忘れてしまい、南座を出てから気づきました。(私だけかも)混雑や高揚感で忘れることもあるので、スタンプラリーをされる方はご注意を。本気で回っている方には尊敬しかありません…私は空間移動が苦手なのです。

✨ 最後に

記憶をたどると、こんな感じでした。 肝心のルパン歌舞伎の内容や感想は後日改めて投稿しますが、前回と比べて演出が変わり、物語がより分かりやすくなった印象です。銭形警部の存在感も増していて、特に印象に残りました。

映画『国宝』の人気もあり、歌舞伎への注目が高まる中でのルパン歌舞伎。古典が難しそう…と思っている方にもぴったりの内容です。イヤホンガイドも以前より聞きやすく、分かりやすくなっていました。

究極のエンタメ『ルパン歌舞伎』が、無事に終演を迎えられますよう、心から応援しています!


これまで気取って書いたけど、不死身の血族についてのキャラ印象。

 ・次元 帽子をスーツ姿ではないレア次元。様々な表情から彼の内面がとてもよく分かる仕様になっていたと思う。ただ早撃ちで活躍するシーンが少なく、大体かなりの劣勢。ここは、ルパンを語る男としての重要な任務を与えられたため仕方ないと思うしかない。〇

 ・五エ門  敵キャラや銭形の「石川」呼びや他、石川推しをかなり意識した活躍のさせ方は、これまで小池シリーズ、出たり出なかったりの不名誉を挽回させた活躍。最後にグッタリしながらも次元の礼に答える姿はコミカルさと彼らしさを感じて胸が熱くなる ◎

 ・不二子  峰嘘にあった魔性さは欠けたけれど、いつもの安定の不二子。途中退場を貫く美しい小池不二子だなと思った。去り際にサリファ失礼といって優雅に去るのが良かった。あと、子供でも容赦しないわと嫣然と微笑むのは、ルパンと大違いで笑った◎

 ・銭形 トリックとしてあるいはスパイスとして彼を何処に配置するかに注目していたが、シリアス一辺倒ながらかなりの活躍の幅をカッコ良く与えられた。重さがある。ルパン名作映画には銭形の普段とは違う活躍が必ずある。◎

 ・ヤエル奥崎 この映画の助演男優賞か、主演男優賞でも良いくらいの活躍。ルパン一家が劣勢にたったため、このヤエルが地獄の救世主として登場している。ヤエルの活躍シーンは、次元に置き換えられることは可能だなと思ったけれど、次元はルパンを語る役にシフトしているため、彼が必要だったと理解している。◎

 ・ゴミ人間達  ゴミと称されながらも石川が驚くほど強いのが特徴。ユニークなキャラ。声優さんの演技も巧かった。次元とヤエルの決闘シーンをもう一度見たかったけど。あそこで見せたら話が終わるから、万能なゴミ人間をいきなり登場させたのは巧いと思った〇

  ・ムオム  とてもインパクトキャラデザだけれど、このキャラの魅力はやはり声優さん、片岡愛之助氏に寄る部分がかなりある。普通に聞いたら愛之助氏の声だと気付かないきがする、改めて役者さんの凄さを思った。ムオムは猿人がルーツだが、それが分かる前に獣の匂いがすると五右エ門に言わせたのも巧いなと感心した。ムオムは何が一番やりたいのかよく分からないままなのが残念だった。マモーに言われてやってました、とならずに。でも幼体語は面白い発想だったけれど〇 

  ・マモー 複製のマモーの声かと思うくらい声優さん巧いなと思った 〇
  ・サリファ ホークと仲良しなのかなと思ったけど、やっていることが残酷すぎて嫌いになった。
   最後ルパンに口をとがらせるような台詞に、謎の美少女→俗物感を感じて面白かった。〇


 小池ルパンシリーズの完結編 「不死身の血族」はルパン三世自身の物語でもあるでしょう。そもそもキャラ個別にスポットをあてて、深く掘り下げる面白さを追求したシリーズだからです。 ではどういうルパンだったでしょうか。

 先のblogでも書いたように、この映画のルパンは単独行動が多いです。
 印象的なのは、公式サムネイルにあった、お城に行くシーン。ルパンは愛車の助手席に年代物のワインを乗せてコレクションを集めた城に向かう。昭和のルパンなら、ここに次元と五右エ門がいるのが普通、でもこのルパンは一人きりです。これは、墓標初期のルパンと次元はビジネスパートナーという設定を貫きプライベートは別行動という考え方…また何となくこういう部分に原作ルパンを感じました。  ところが、何者かによって(ムオム)その城は爆破されコレクションも跡かたなく燃やされてしまう。するとルパンは怒る顔も見せず、飄々と焼かれた城の残骸を目にしながら歩きます。複製人間でアジトを焼かれた時のルパン達とは大違い。怒らず受け流す姿は最も新しいルパンの顔でしょう。

 またムオムの心臓部に着いたルパンは、サリファに価値とは何かを語ります。不死身の身体より、限り ある命のほうが価値があるという話です。個人的は感想としてここは響かなかったな。私が歳をとり過ぎたからでしょう(笑) この映画は評価が分かれると思いますが、血煙や墓標と比べるとルパンの描かれ方が、原作よりのルックスは素晴らしいのにインパクトが弱い部分を感じました。


 平成以降、ルパンは自分の哲学を語るようになりましたが、ここの難しさだと思います。複製人間の「夢を盗まれた」に匹敵するような名言が残念ながら不死身のルパンにはなかったというのが、個人的見解。ですが、代わりにルパンはこう〆ました 「所詮はフィクション、楽しむだけさ」

 ところでSNSを見ると、前作の二人のルパンの偽ルパンが人気者になっています。偽ルパンは、一貫している主義があり、泥臭く、感情的であり、最後まで夢を見ていた。夢と分かっていてもそこに身を委ねる潔さ。所詮フィクション楽しむだけさというワードが最も似合うのは偽ルパンのような気がします。 何故ルパンにお前は盗むのかと聞いたのは、彼の唯一の人間味(コピーである悲しさ)でしょう、ルパンの言う台詞を繰り返しながら、やることはめちゃくちゃ、でも人間性がチラッと垣間見えるのが魅力的です。

 本物のルパンは超然とした振る舞いがありますが、人間味で偽ルパンにやや負けてしまったような気がしましたね…。 尺がもう少しあれば、もっと深い部分まで描かれていたかもしれません。

 「所詮はフィクション、楽しむだけさ」という言葉は、ルパン自身のモノローグですが、これもやはり観客に向かって投げられたように感じるのは、うがちすぎた見方でしょうか。

 この映画は、これまでの小池シリーズを履修すると、映画の伏線の面白さが分かるのですが、反面墓標血煙峰嘘にあったような、特別観や個性的な解釈が薄いため、物足りなさが残るかも。 逆にこれまでのシリーズを見ていなくても、パニック映画のような面白さがあり、原作よりのルックスやこれまでと違った次元五右エ門銭形が見られるため、スピードやアクションを面白く感じるかもしれません。

  感想というのは、どこに基軸を置いているかで違ってくるため、正解はないです。
 今回の不死身の血族の場合も、久しぶりのルパンだから楽しもうという意見も、逆に複製のオマージュなのにこれでは整合性の問題で良くない、と評価が分かれると思うけれど、ともかくもたくさんの方に観て欲しい。次の作品に期待するために。 

 最後のシーンで、ルパンは何故か現れません、こういう演出がハードボイルドなのか分かりませんが、私は脱出したルパンを見たかったです。 「楽しむだけさ」とルパンに言わせたなら、最後楽しくやって欲しかったけれど。(銭形を肩を組みルパン音頭を流せとはいいませんが… )
でもルパンお決まりのエンディング、カリ城的な終わり方でもないのには驚きましたが。どちらかというとシーズン4に似てるかな…でもルパンが顔を見せないのは本当に驚きました。 今まで長々と書きましたが、ここが小池ルパンの帰結かと思うと複雑です、ただあれが美学かと思う人もいるかと思いますね。

 小池チームには、もう1作品エンタメ性の強いものをテレスぺ枠で制作して欲しいです。
 最後に10年と言う月日は長い制作期間でしたが、こうして劇場で見られて本当に嬉しかったです。 待ちくたびれましたが(笑)本当にとても楽しめました、ありがとう小池ルパン!

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